就労継続支援B型の事業所で、利用者さんの新しい作業として農業を考えている。 けれど、畑は天候に左右されるし、冬は仕事が減ってしまう。 そんな悩みをお持ちの方に向けた記事です。

結論からお伝えします。 就労継続支援B型で農業に取り組むなら、室内の水耕栽培の植物工場という選択肢があります。 屋外の畑と違い、天候や季節で作業が止まりません。 当社GPFの小型ユニットは8畳間ほどの広さに置け、整備済みの中古は165万円から、新品の小型は250万円からです(2026年5月時点)。

当社は植物工場のメーカーで、福祉の専門家ではありません。 制度については厚生労働省などの公的資料をもとに確かめながら、作業の中身、工賃と売り先、費用、始める前に確かめることを順にお伝えします。

B型の農業を室内でやる利点は、作業が止まらないこと

まず、就労継続支援B型について確認しておきます。

厚生労働省の説明では、就労継続支援B型は、通常の事業所に雇用されることが難しい障害のある方に、生産活動などの機会を提供し、就労に必要な知識や能力を高めるための訓練などを行うサービスです。 雇用契約を結ばない「非雇用型」とされています。

この生産活動として、農作業に取り組む事業所があります。 ただ、屋外の畑には天候と季節の壁があります。 雨の日は作業ができないことがあり、真夏や真冬は作業が減りがちです。 国の「農福連携等推進ビジョン(2024改訂版)」も、農繁期に作業が集中するなどして、時期によって農業と福祉の需給にずれが出る地域があると指摘しています。

農福連携の難しさは、農福連携のデメリットとは?室内の植物工場で減らせること・残ることで整理しています。

室内の植物工場なら、雨の日も冬も、同じ作業があります。 当社のユニットは室内型なので、天候に左右されず、年中安定して出荷できます。 毎日の作業の予定が立てやすいこと。 これが、B型の事業所にとっての一番の利点だと考えています。

室内の水耕栽培でできる作業(公的な資料の事例から)

室内の水耕栽培で、利用者さんはどんな作業をしているのか。 公的機関が公開している資料から、就労継続支援B型事業所の2つの例を紹介します。

作業の段階 新潟県燕市の事業所 仙台市の事業所
育てる スプラウトやレタス、バジルなどの管理 葉物野菜・食用花の育成
収穫 収穫 収穫
調整・袋詰め 調整 野菜の袋詰め
出荷・販売 出荷、直売所などでの販売活動 納品作業の補助

新潟県の事業所は、完全室内型の水耕栽培設備を入れて、令和3年5月に取り組みを始めたと紹介されています(新潟県農福連携推進連絡会議の事例集)。 仙台市の資料に載っている事業所も、「完全室内作業」と書かれています(令和8年4月1日現在の資料)。

白い培地から芽を出したばかりの、赤い茎の小さな苗

育てる・収穫・袋詰め・出荷と工程が分かれているので、利用者さん一人ひとりの得意に合わせて担当を考えやすい。 これが室内の水耕栽培の特長だと考えています。 新潟県の事業所も、施設利用者の得意を伸ばせる作業環境をつくることの大切さを語っています。

当社のユニットで、どの作業を誰が担当するかは、場所と人の体制を伺ってからご提案します。

もう一つ、室内の栽培には、作業の手順をそろえやすい面があります。 代表の池田は料理人時代、ピザ生地の加水率や発酵時間を一つずつ動かして記録し、「美味しさは科学だ」と体系化しました。 同じ条件を整えれば、誰がやっても同じ味が作れる。 当社の植物工場の栽培も、この考え方で組み立てています。

工賃につながるかは、売り先で決まる

厚生労働省によると、令和6年度の就労継続支援B型事業所の平均工賃(月額)は、全国平均で24,141円でした(「令和6年度工賃(賃金)の実績について」・2026年3月時点の公表資料)。

工賃を上げたいとき、農業で考えておきたいのは「何を、どこへ、いくらで売るか」です。 野菜は、育てても売れなければ売上になりません。 公的な事例集にも、室内の水耕栽培で付加価値のある商品を多様な販路で販売し、利用者の工賃向上につながったと報告している事業所があります。

当社が育てていただく野菜の主な売り先は、高級レストランです。 15年かけて、約1,000件のレストランとの取引(2025年時点・東京都港区と大阪市福島区が中心)が立ち上がりました。 レストランがスマートフォンから直接発注できる受発注システムと、「契約が取れるようになるまで」続く販売指導を用意しています。 詳しくは 販売支援 のページをご覧ください。

ただし、福祉事業所で育てた野菜を、当社の販売の仕組みにどうつなぐかは、地域や量、品種によって変わります。 最初の面談で、売り先の考え方から一緒に整理させてください。

必要な広さと費用

当社の小型ユニットを置くには、長さ4.5m・奥行2.5m・高さ2.5m、8畳間ほどの屋内が目安です。 事業所の建物の一室や空き店舗、倉庫などに置けるかは、電気や水まわりの条件も含めて、建物ごとに確認します。

比べる点 中古ユニット 小型ユニット(新品)
価格の目安 165万円〜 250万円〜(新規開業の中心は350万円前後)
状態 用途変更や事業見直しで返却された機体を、当社で整備したもの。在庫は不定期 新品
保証 条件付き(状態により個別にご相談) 主要部品1年・LEDモジュール2年
栽培・販売の指導 新品と同様 あり

価格は2026年5月時点の目安です。 中古は在庫の有無がその時々で変わるため、 中古ユニット のページかお問い合わせでご確認ください。 新品は 小型ユニット のページでご紹介しています。

始める前に確かめること

室内の植物工場をB型の作業に取り入れる前に、次の5つを確かめておくと、計画がぶれにくくなります。

  • 置き場所:8畳間ほどの屋内があるか。 電気・水まわり・搬入の条件は、建物ごとに確認します
  • 作業の量:小型ユニット1台の作業は、個人で運用する場合で週2回・各2〜3時間が目安です。 利用者さんの人数と、毎日どれだけの作業が必要かに合わせて、台数や栽培の組み立てを考える必要があります
  • 支援員の方の体制:30日間の試運転のあいだは当社が並走し、バジルやフリルレタスなどから段階的に覚える栽培カリキュラムも用意しています。 支援員の方が先に流れをつかんでおくと、利用者さんへの伝え方を考えやすくなります
  • 売り先:誰に、どれだけ売るかを、作り始める前に決めておきます
  • 制度の手続き:事業所の指定や報酬などの制度面は、自治体の障害福祉の窓口にご確認ください。 当社がお答えできるのは、設備・栽培・販売のことです

白衣と帽子・マスク姿のスタッフが、LEDの下に並ぶ葉物野菜の栽培棚で、育ち具合を一株ずつ確かめている様子

とくに作業の量は、見落とされやすい点です。 1台で足りるのか、複数台が必要なのかは、利用者さんの人数と売り先の量の両方から考えます。

よくある質問

Q. 冬や雨の日も、作業はありますか?

A. 当社の植物工場は室内型なので、天候に左右されず、年中安定して栽培と出荷ができます。 季節によって作業がなくなる、ということが起きにくい形です。

Q. 支援員に栽培の経験がなくても大丈夫ですか?

A. 30日間の試運転期間は、当社が並走します。 素人でも始められる栽培カリキュラムがあり、気温・湿度・水質はスマートフォンで確かめられます。

Q. どんな野菜を育てられますか?

A. フリルレタス・バジル・ルッコラなどの葉物野菜を、数十種類育てられます。 売り先に合わせた品種の選び方も、ご提案します。

Q. 何台あればいいですか?

A. 利用者さんの人数、毎日の作業の量、売り先の量で変わります。 事業化シミュレーション(無料)の中で、台数と作業の組み立てを一緒に考えます。

植物工場・野菜工場のご相談は、大阪・山梨を拠点に全国対応のGPF株式会社まで。

事業化シミュレーションは無料です。 代表の池田が直接対応します。 フォームの「ご予算」では「165〜250万円(中古機メイン)」「250〜400万円(新規開業の中心)」など近いものを、「設置候補地」には住所と建物の種類・広さを書いていただけると、話が早く進みます。

→ お問い合わせフォーム(植物工場事業化ご相談・無料)
→ お電話:06-6455-6677

参考にした資料